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2012年1月28日 [ベアズ・クロウ(熊の爪)]

今週は、月曜日に『歴史群像』誌次号の担当記事「キューバ危機」の原稿を書き上げた後、シックス・アングルズ第14号『ベアズ・クロウ』の製作関連作業で一週間を過ごしました。ようやく「スモレンスク」と「キエフ=ウマーニ」の2ゲームについて、完成の目処が立ちましたので、プレオーダーの正式な募集を開始いたします。

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シックス・アングルズ第14号
ベアズ・クロウ
3月20日プレオーダー発送予定
3月25日店頭発売予定

限定600部
小売価格 5460円(本体5200円)
プレオーダー価格 4935円(本体4700円)


シックス・アングルズ第14号の内容紹介ページ
※マップやユニット、チャート類の見本をご覧いただけます。

「ベアズ・クロウ」最新版ルール(2012年1月28日版)

ルール内容については、横浜でこのゲームのプレイテストをしていただいている堀場さんからのフィードバックも参考にした上で、いくつか追加の変更を加えました。ランダムチットで決定していた、両軍混合のフェイズ手順を廃止し、「スモレンスク」と「キエフ=ウマーニ」で固定したこともその一つです。

ランダムチットによる手順の判定は、遭遇戦特有の緊張感を出したいという意図で導入したものですが、ターン数が短いこのゲームでは、ちょっとした偏りがゲーム全体に及ぼす影響が大きく、またチットの偏りに起因するバランスを調整するための追加の制約が必要になります。その結果、付加的制約のルールが次々と生まれましたが、それによってゲームシステムのシンプルさが失われ、手順判定に伴う「手間」の割には、それに見合う効果が得られないということで、思い切ってランダムチットの要素を排除することにしました。

実を言うと、私の方での最終段階における確認テストの一部は、「チットによるバランス変動を避ける」目的で、最終的に決めたのと同じ手順で固定して行っていたので、固定した場合のメリットとデメリットも既にある程度確認済みでした。

このゲームの主題(テーマ)は、周到な連携を欠いた「場当たり的」行動ではあるものの、直撃を食らえばドイツ軍も無傷では済まないという、バルバロッサ作戦初期におけるソ連赤軍の反撃戦力の(熊の爪にも似た)「凶暴さと脆さ」を、シンプルな形でゲーム化することにありました。「スモレンスク」も「キエフ=ウマーニ」も、当初の企画どおり、全てのターンにおいて独ソ両軍が「攻撃と防御」を行えるゲームに仕上がっており、この最優先課題をより明瞭に浮かび上がらせる意味でも、それ以外の要素には煩雑さが生じないような(つまり可能な限り簡潔な)処理にすべきかと考えました。

商品の価格については、以前の告知では「4500円で800部発行」とお知らせしていましたが、印刷コスト等の諸事情により、そこまで価格を下げることはできませんでした。なにとぞ、ご了承ください。

なお、以前にこの製品のプレオーダーをメールで下さった方が何人かおられましたが、その時にメール送受信に使っていたマシンが昨年夏に突然壊れてしまったため、データを読み取ることができなくなってしまいました。そのため、今回はいったん過去の記録をリセットさせていただき、今回は最初の桁が「5」で始まる3桁のご予約番号(例えば501など)を、プレオーダーメールの返信でお送りいたしますので、もし以前にプレオーダーのメールを下さった方で、まだ「5」で始まる3桁のご予約番号をお持ちでない方がおられましたら、お手数ですが再度、メールをいただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

シックス・アングルズ公式ページ



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2012年1月16日 [隠(なばり)ゲームクラブ]

昨日は、石田さんと 《隠(なばり)ゲームクラブ》 2012年第1回目の例会でした。今回のお題は、GMTゲームズ社の『ラビリンス』。2001年の「9.11」事件に始まる、アメリカとイスラム過激派勢力による地球規模での戦いを再現する、カードドリブン・ゲームです。

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私も石田さんも、このゲームをプレイするのは初めてだったので、じゃあ一緒に練習しながら覚えましょう、ということで、事前のプレイはしないでいたのですが、いざ始めてみるとルールブックの書式が非常にわかりづらく、知りたい情報や疑問点が1つ出てくるたびにページを行ったり戻ったりした上、定義のやや曖昧な文章の行間から意味を読み取るという感じで、かなり時間を余分に費やしてしまいました。

これではゲームを始められない、ということで、ゲームに付属している「プレイブック」の冒頭に掲載されている「チュートリアル(プレイの手引き)」を読み、その通りに作業を進めてみたところ、ようやくシステムの根幹と細部の制限などを理解できました。いったん覚えると、各ターンの作業は非常にシンプルで、さくさくと快調なテンポで進むようになりましたが、チュートリアルの記事がないとゲームのルールを理解できない、従って「お試しプレイ」すら始められない、というのは、少々問題である気がしました(もちろん我々二人だけの問題、という可能性もありますが)。

ゲームの内容は、地球上のイスラム諸国で「イスラム原理主義(イスラム法にのみ基づく国家体制)」の国を増やそうとするイスラム過激派陣営(聖戦主義者=ジハーディスト)と、そうした動きを阻止して地球上からイスラム過激派を根絶することを目指すアメリカ合衆国陣営による、情け容赦ない攻防戦です。

アメリカ陣営は、対象国の政権転覆(体制変換=レジーム・チェンジ)を意図した軍事力の大規模展開や、サウジアラビアなどの同盟国に駐留する軍隊を用いた過激派の掃討作戦、各国に対する政治的働きかけ(イデオロギー戦争)などを行い、過激派の活動地域を狭めつつ、カードのイベントを駆使して過激派リーダー(セル)の暗殺や資金源への締め付けによって、過激派の行動そのものを縮小させる動きを重ねていきます。

対するイスラム過激派は、主に中東のアラブ諸国をはじめとするイスラム教圏に過激派リーダーを送り込んで、現地の同調者を増やし、各国の政治体制を動揺させて拠点を築いた上で、タイミングを見計らって「イスラム原理主義政権」の樹立を目指す暴動(大規模なジハード)を実行します。また、イスラム諸国の富裕層からの寄付を集めるため、継続的に「イスラムの敵」に対するテロ活動(プロット)を行い、資金稼ぎを行わなくてはなりません。過激派の同調者集めには、一定の資金が必要となり、資金がなくなれば、イベント以外では新たな同調者を集めることすらできなくなって、地球上での活動規模がどんどん縮小します。

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ゲームで使用するカードには、具体的な行動を行うのに必要な「作戦ポイント」と、イベントとして使用する内容が記されていますが、実在する組織や個人、兵器、事件などの名称と、それがプレイに及ぼす影響との関連が上手くルール化してあり、「イスラム過激派の活動と米国の対テロ戦争」に興味のある人なら、1枚ずつのカードを眺めるだけで時間が経つでしょう。これらのカードプレイによって、基本システムだけでは再現できない不確定要素や例外的な現実の出来事が、うまく再現できるようになっています。

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ゲームマップ上のヨーロッパ諸国。旅行された人ならご存知の通り、EU諸国(イギリスなど例外あり)と一部の周辺国は「シェンゲン協定」という、国境越えの行き来を開放する協定を結んでおり、人や物の移動はかなり自由です。そのため、イスラム過激派にとっては、密かに過激派指導者を送り込んで潜伏させ、フランスやスペインなどイスラム教徒の多い国で同調者を募ったり、ロシアやアメリカへ移動させたりする拠点としての価値が高い領域です。

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ゲームマップ上のイスラム諸国。ゲームにおける主戦場であり、政治体制が動揺しやすい国がほとんどです。その中で、異彩を放っているのがイラン。このゲームでは、対テロ戦争において強硬(ハード)か穏健(ソフト)か、国際社会で親米的(アライ)か中立的か反米的(アドバーザリー)か、という形で各国の態度を定義していますが、イランだけは「何を考えているのかよくわからない、非常にミステリアスな国」という扱いです。アメリカにとって味方でないのは確かですが、かといってイスラム過激派にとっても、他のイスラム諸国のように「ホームグラウンド」として活動できない国になっています。

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このほか、イスラム過激派の指導者を一方的に除去(暗殺)できる「プレデター(無人攻撃機)」のカードが3枚も用意されていたり、国際社会の動向とアメリカの姿勢が乖離していれば、アメリカが各国で行う政治工作が成功しにくくなったり、米軍の派兵規模が大きくなり過ぎると、逆に行動が阻害され(手札が減り)、また一度政権転覆のために大規模派兵を行った国からは、その国の政治体制が完全に「親米民主主義(Good)国家」として固まるまでは、容易に兵力を撤退させられないなど、現実に起こっている出来事をすぐに連想できるような要素が、巧みにゲームの展開へと織り込まれています。

シックス・アングルズの次号(第14号)において、このゲームに関する記事を10ページほど掲載する予定です。最初は、上に挙げたようなシステム分析と、一般的な日本人に馴染みが薄いようなカードの背景説明などをメインにする予定でしたが、ゲームを始めるまでの「取っ掛かりのハードル」が少々高いような気がするので、まずはゲームを買った人が苦労せずシステムを習熟して遊べるようになるための、ルールとシステムの手引き的な内容をたっぷり盛り込んだ記事を書こうと思います。もし一回の記事で、書こうと思っている内容が全て入り切らなければ、連載として第15号も続けることになります。

また、これは別に「ゲームの欠点」というわけではないのですが、『ラビリンス』というゲームは基本的に「欧米的価値観」に基づいてデザインされており、イスラム過激派がなぜイスラム諸国で一定の支持や共感を得ているのか、彼らはなぜ「自爆テロ」のような行動に走るのか、というような、イスラム過激派陣営側の「内在的論理」を表現する視点が弱い(または欠けている)と思われるので、それを多少補うような、私なりの追加選択ルールなども、記事の中で紹介したいと考えています。さらに、以前の記事で紹介した映画『シリアナ』についての、このゲームと関連づけたレビューコラムも入れたいなぁ、と思っているところです。

もし『ラビリンス』を購入したものの、何をやればいいのかよくわからない、という方がおられましたら、ぜひシックス・アングルズ第14号の発売まで、お待ちいただければ幸いです。

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《隠(なばり)ゲームクラブの活動実績》 
 ※ゲーム名をクリックすると該当記事を開けます。

2008年
第1回 6月27日 6A 「パウルス第6軍』 前編
第2回 8月23日 6A 「パウルス第6軍』 後編

2009年
第3回 2月21日 GDW 『ホワイト・デス
第4回 9月20日 VG 『地獄のハイウェイ
第5回 10月25日 The Gamers 『OCS コリア

2010年
第6回 6月26日 GMT 『バルバロッサ/アーミー・グループ・センター

2011年
第7回 4月9日 GJ 『激闘! グデーリアン装甲軍

2012年
第8回 1月15日 GMT 『ラビリンス
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2012年1月12日 [その他(ウォーゲーム関係)]

シックス・アングルズ第13号『ツィタデレ: クルスクの決戦』と、別冊第4号『砂漠のキツネ』が、完売(出荷前在庫なし)となりました。ご購入いただいた皆様、ありがとうございました。この2点につきましては、重版の予定はなく、現在市場に出ている商品のみとなりますので、購入をご検討されている方はお早めにどうぞ。

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2012年1月10日 [ベアズ・クロウ(熊の爪)]

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昨日、シックス・アングルズ第14号『ベアズ・クロウ』の「スモレンスク」と「キエフ=ウマーニ」のプレイテストを、石田さんと行いました。

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「スモレンスク」終了時の状況。ドイツ軍はかろうじてスモレンスクとエリニャを占領したものの、ソ連軍が果敢に実行した反撃によるVP獲得が奏功し、ぎりぎりでソ連軍の勝利。

スモレンスク」の方は、特に問題も見つからずに白熱したプレイとなり、結果はソ連軍39VP対ドイツ軍38VPで、ソ連軍の辛勝となりました。一方、「キエフ=ウマーニ」の方は、だいぶ仕上がってきたと思いますが、ルールとソ連軍ユニットにいくつか修正すべき点が見つかり、訂正版のコンポーネントを今日作成しました。

ルールの方は、ほぼ固まってきた感じで、大きな変更はもう生じないと思われるので、プレオーダーの判断材料にしていただければと思い、PDF版をネットで公開いたします。

『ベアズ・クロウ』ルールPDF(1.1MB)

スモレンスク」も「キエフ=ウマーニ」も、慣れれば1回のプレイを2時間30分から3時間くらいで終わらせられ、ドイツ軍だけでなくソ連軍プレイヤーも積極的な攻撃を仕掛けられるゲームに仕上がっています。プレイテストを重ねることで、極端なチット引きの偏りに対しても対策のルールをいろいろと講じているので、チットの順番で勝敗が左右されるような心配は無くなったと思います。

もう少ししたら、正式なプレオーダーの募集も開始します。プレオーダーの発送は、予定より1か月遅らせて、3月20日前後にしようかと検討中です。興味のある方は、ぜひ楽しみにしていてください。
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2012年1月6日 [スターリングラード攻略]

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今日の午後、ようやくエクスキャリバー社の『バトル・フォー・スターリングラード』 132個が、我が家に届きました。12個ずつのカートンが計11箱という陣形でした。

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カートンを開封したところ。破損防止のため、段ボール箱を二重に重ねています。

エクスキャリバー社の製品は、かなり頑丈なゲームボックスが特徴で、輸送中に大破した商品はゼロでしたが、それでも箱の一部にシワが寄ったりしているものが、いくつかありました。到着時に132個すべて目視で検品した上で、梱包時に再度目視によるチェックを行い、私の基準で10点満点の製品のみを選別して、プレオーダー発送分に使用します。

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「バトル・フォー・スターリングラード・タワー」。大人買いの気分をしばし堪能。

プレオーダーでの販売個数は、現時点で132個のうちの66個(偶然にもちょうど半分)で、残りの商品は以前の記事で告知しました通り、7800円+税(合計8190円)で販売し、小売店さんにも出荷します。基本的に、箱の状態がベストに近い物から順に出荷していき、定価での販売が憚られるほどのシワがある個体については、最後の段階でどのようにするか考えます。

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プレオーダー特典の地図コピー(A3サイズ)と日本語ルール、そして郵便振替用紙をビニール袋に封入して同梱します。

プレオーダーの発送は明日(1月7日)で、北海道以外は8日着指定となります。連休と重なる時期ということで、休み明けの1月10日(火)までプレオーダーを承りますので、興味のある方はぜひこの機会をお見逃し無く。

バトル・フォー・スターリングラード
プレオーダー価格 7777円(税込み・送料無料)

プレオーダーの申し込み方法

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【追記】

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歴史群像』最新号が書店で発売中です。私の担当記事「ウラン作戦」のほか、ポート・モレスビー作戦の研究、イギリス人従軍記者による日露戦争の旅順攻防戦リポート、第一次世界大戦のリガ突破作戦の研究など、今回も内容豊富です。
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2012年1月4日 [その他(雑感・私生活など)]

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本年もよろしくお願いいたします。




【追記】

エクスキャリバー社の『バトル・フォー・スターリングラード』ですが、インボイスの書類不備で到着がさらに数日遅れてしまう模様です。既に対応は済ませましたので、早ければ今週土曜日頃に発送できるかもしれません。ご注文いただいた皆様、申し訳ありませんがあと少しだけお待ちください。
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2011年12月31日 [その他(ウォーゲーム関係)]

いよいよ今日で2011年も終わりです。今年は、単行本『宿命の「バルバロッサ作戦」』を学研さんから出していただいたほか、同じく学研さんの『歴史群像』と『歴史群像アーカイブ』、KKベストセラーズさんの『歴史人』に、私の原稿や地図を多数掲載していただきました。ゲーム出版事業では、シックス・アングルズ別冊第7号『ウエストウォール』を5月に、別冊第8号『東方への突撃』を10月に、それぞれ出版することができました。

ということで、個人的にはそれなりに充実した一年だったと思いますが、しかし例年のようにのどかな気分になれないのは、テレビで観たショッキングな映像が今なお頭から離れないからでしょうか。来年は、いろいろな難しい問題が現時点での想定よりも早く、なおかつ実効的に解決して、我々の生活を取り巻く状況が良くなることを願わずにはいられません。

さて、来年の予定ですが、ある事情によりタイトルやテーマについては現時点ではまだ書けないものの、年末に脱稿した単行本が、何らかの形で世に出ることになるかと思います。出来映えについては、自分ではかなり満足していますので、興味のある方はぜひ楽しみにしていてください。

1月発売の『歴史群像』誌では、ソ連赤軍における「作戦術(オペレーショナル・アート)」研究の系譜と関連づける形で、1942年11月に開始された「ウラン作戦」を解説する記事が掲載されます。以前の記事でも少し触れましたが、戦史研究の分野で再評価されつつある「作戦術」とは何か、その概要と実戦における具体例をコンパクトに知る事のできる記事に仕上がったと思いますので、こちらも興味のある方はぜひ楽しみにしていてください。

ゲーム出版事業では、2012年は以下の3冊の出版を計画しています。

第14号 『ベアズ・クロウ: スモレンスク&キエフ=ウマーニ』 
第15号 『バルバロッサの場合/ゼーロフ&キュストリン 1945
別冊第9号 『突撃レニングラード(拡張版)

ベアズ・クロウ』は、既に本ブログでテスト状況を報告していますが、作業的にはそろそろ終盤という手応えがあります。「スモレンスク」と「キエフ=ウマーニ」のプレイテストは順調に回を重ね、贅肉と思われる部分がだいぶ削ぎ落され、各ルールが「収まるべき場所に落ち着きつつある」感じです。

バルバロッサの場合/ゼーロフ&キュストリン 1945』は、私のデビュー作である第2回タクテクス・オリジナルゲーム・コンテスト入賞作「バルバロッサの場合」(1989年)と、既に完売絶版となっているシックス・アングルズ第7号付録「ゼーロフ&キュストリン 1945」(2001年)の復刻新版2ゲームセットです。

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(写真はタクテクス/ホビージャパン版)

バルバロッサの場合」は、シングル・ブラインドのシステムで1941年6月から11月までのバルバロッサ作戦を再現するゲームで、独ソ両軍の戦略規模での課題を表現しています。「ゼーロフ&キュストリン 1945」は、1945年4月に開始されたソ連赤軍のベルリン大攻勢の第一段階である「ゼーロフ高地の戦い」を描く作戦戦術級ゲームで、戦車ユニットは車種別(ケーニヒス・ティーガー、ヘッツァー、IS2など)に能力が異なっています。また、3月に実施されたキュストリン救出作戦のミニシナリオもついています。どちらも現在では入手が困難なゲームですが、今なお価値は失われていないのではないか、と考えています。「ゼーロフ&キュストリン 1945」は、第7号版では地図のサイズがA3でしたが、第15号ではA2(ハーフサイズ)に拡大して、プレイの利便性を向上させます。

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(写真はシックス・アングルズ第7号版)

突撃レニングラード(拡張版)』は、米国World Wide Wargames社から『The Wargamer』誌の付録として1980年に出版され、日本でもホビージャパン社から1981年にライセンス生産されたゲームの拡張版です。何が「拡張版」かというと、原版ではドイツ軍第4装甲集団がモスクワ攻勢のために引き抜かれる9月にゲーム終了となっていますが、そこでもし引き抜かれずにレニングラード攻勢を継続していたら、という仮想シナリオと、レニングラード市街戦を扱う仮想ミニシナリオ、そして1941年12月のティフヴィン攻防戦を描くヒストリカル・シナリオを、独自に追加する仕様となります。地図の領域も、東の方向へ少し拡張します。デザイナーのペリー・ムーア氏との間で、既に拡張版としてのライセンスのアグリーメントを取り交わしており、地味ではあるものの奥の深い傑作作戦級ゲームが、日本で三度目の誕生を迎えることになります。

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(写真はホビージャパン版)

ということで、今年一年、公私ともに多くの方にお世話になりました。皆様、どうもありがとうございました。来年もさまざまな仕事でベストを尽くす所存ですので、なにとぞよろしくお願いいたします。


【追伸】

エクスキャリバー社『バトル・フォー・スターリングラード』のプレオーダー分の発送は、1月4日頃になる模様ですが、お正月ということで、シックス・アングルズ別冊第1号のプレオーダー特典の「ドイツ空軍が撮影したスターリングラード市街の空撮写真のコピー」を、追加のおまけとして添付いたします。お年玉と言うには少々軽い(笑)アイテムですが、プレイの雰囲気づくりに役立てていただければ幸いです。

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2011年12月27日 [スターリングラード攻略]

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今日、中部国際空港の税関支署より、デシジョン・ゲームズから発送されたエクスキャリバー社製品『バトル・フォー・スターリングラード』が9個のパッケージで到着したとの連絡がありました。これから関税の計算等があり、商品が私の手元に届くまでにはあと数日かかりそうですが、とりあえず所在が確認できたのでホッとしているところです。プレオーダーされた方は、あと少しだけお待ちいただければ幸いです。

年末年始で不在にされている方も多いかと思いますので、年内に商品を受け取ることができたら、プレオーダーをいただいた方への発送は1月4日にしようかと考えています。プレオーダーの受付も、発送日の前日まで承りますので、よろしくお願いいたします。


【おまけ】

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12月25日に石田さんと行った『ベアズ・クロウ』「スモレンスク」のプレイテスト風景。この日は「スモレンスク」のフルターン対戦2回と修正案の検討、そしてNHKドラマ『坂の上の雲』最終回を2回連続(午後6時からBS、7時30分から地上波)で鑑賞という、非常に濃厚でヘビーな一日でした。

坂の上の雲』は、製作スタッフ全員に敬意を表したいと思える、素晴らしい作品だったと思います。砲撃戦の手順の映像的なわかりやすさは、丁寧かつ平易な文章を重ねて大きな流れを紡いだ、司馬さんの原作に対する製作スタッフの尊敬(リスペクト)の気持ちが表れていたように感じました。
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2011年12月23日 [ベアズ・クロウ(熊の爪)]

今週は、シックス・アングルズ第14号『ベアズ・クロウ』の「スモレンスク」と「キエフ=ウマーニ」のプレイテストとディヴェロップ作業を精力的に行っています。今日は、石田さんと「キエフ=ウマーニ」の対戦テストでした。担当を入れ替えて、最終ターンまでを計3回プレイしました。1回のプレイ時間は、2時間15分から30分くらいです。

両ゲームとも、問題点の洗い出しも進み、かなり展開が安定してきた印象です。来年初頭には、完成させてお手元に届けることができれば、と考えています。

《スモレンスク》
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《キエフ=ウマーニ》
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エクスキャリバー社の『バトル・フォー・スターリングラード』は、いまだ商品が到着しておりません。引き続き、炒り豆をかじりつつ、対馬海峡で商品の到着を待ち続けます。

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2011年12月17日 [スターリングラード攻略]

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先日より販売を告知しておりますエクスキャリバー社の『バトル・フォー・スターリングラード』(完全日本語ルール付き)ですが、12月17日現在、いまだ私の手元には到着しておりません。

到着次第、このブログで告知するのと共に、プレオーダーの募集を締め切って商品の発送を開始しますので、ご注文いただいた方は今しばらくお待ちください。

また、プレオーダー分の発送後も限定個数の132個に達せず、商品が残った場合は、引き続き販売を継続します。その場合の価格は、7800円+税(合計8190円)となります。初版のSPI社版に加えて、ホビージャパン版、シックス・アングルズ版、そして今回のエクスキャリバー版と、3度の復刻再版がなされた傑作ゲームを、ぜひお見逃し無く。

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