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2014年12月11日 [その他(雑感・私生活など)]

久々の更新になりますが、今日は政治的な話題です。

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(今年の3月11日に撮影した国会議事堂)


次の日曜日、衆議院の総選挙が行われますが、津田大介さん(有限会社ネオローグ)が運営されている「ポリタス」という政治問題に関する言論サイトの『総選挙2014』特集に、私の書いた原稿も掲載されました。

首相が「どの論点を避けているか」にも目を向けてみる(山崎雅弘)

将来、歴史的な転換点または里程標であったと評されるかもしれない、きわめて重要な国政選挙について、選挙前に影響力の大きな媒体で意見表明をする機会をいただけたのは、本当にありがたいことだと思い、自分がこれまで戦史や紛争史の研究で得た様々な現実認識や古今東西の先例を参考にしながら、今まで考えてきたこと、日々感じていることを書きました。

この選挙の結果次第では、日本のさまざまな政治状況が大きく変わることになるかもしれません。特に、歴史的な重要度で最も大きいと思われるのは、憲法を改正する方向に大きく踏み出す展開になる可能性です。現在の日本国憲法には、安全保障面を含め、修整すべき瑕疵がいろいろあるとは思いますが、与党の提示する改憲案は、既に多くの人が指摘されているように「憲法が政府を縛る」のではなく「政府が国民の生活や行動を規定する」形式になっています。

そんな、立憲政治の否定にも繋がる「憲法に似せた、政府による国民支配の法制度」への切り替えを、国民が是認するかどうかという問題も、実は今回の選挙で問われています。表向き、与党はそれを明確な形で「問うて」はいませんが、選挙に勝利すれば「わが党が掲げる諸政策への信任を得た」という形式が得られることになり、遠慮無く改憲への実務手続きを進めていくことになるでしょう。

私自身は、この40数年、この国に生まれ育って面白おかしく生きてこられたと考えていますが、それは瑕疵があれど戦後の憲法が、同時代の他国という「横軸」や日本史の過去との比較という「縦軸」で捉えた場合、相当に「優れていた」からだと理解しています。別の時代の日本や、別の国に生まれていたなら、私が現在感じているような人生への「満足感」や「充実感」が得られたどうか。

もし今回の選挙の結果、憲法改正の方向へと社会の様々な部分が「目に見える形では命令も強制もされていないのに」あたかも笛が吹かれたように同じ方向へと整然と動き出し、最終的に現在の憲法が別のものと入れ替わることになれば、今はまだ選挙権のない世代や、まだ生まれていない世代の日本人を、今を生きる日本人は、日本国憲法とは違う「体制」の日本へと導いたことになります。

激動の昭和を生き延びて国を復興と繁栄に導いた後に亡くなった多くの日本人、戦争やそれに付随する様々な理由で命を落とした多くの日本人も、今回の総選挙の行方を見守っていると思います。

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梅津 幸子

はじめまして。
山崎さんの深い知見と洞察に日々、励まされております。

悪政はもちろんですが、メディアとりわけ公共放送が正常に機能していない状況に焦りや苛立ちを覚えており、そんな中、NHKに抗議メールを送りました。
昨夜8時から放送された、衆院選特集「師走の大決戦〜党首 列島を駆ける〜」について。

1時間13分の番組は各党首の戦った選挙戦という内容。
二部構成にして誤魔化しているけれど、自民党・安倍氏に割く時間が合計22分と圧倒的。
次いで民主党・海江田氏の10分弱。
大躍進を遂げそうな勢いの共産党・志位氏に至ってはたったの5分。
明らかに偏向報道ではありませんか。
選挙前夜に首相のプロパガンダをひたすら流し続ける、公共放送にあるまじき姿勢に強く抗議いたします。

…と。

これについてNHKから回答を得ました。
以下その文面。

NHKの選挙関連番組は、政見放送の分野とは厳密に分け、言論報道機関の立場から「正確な取材と公正な判断」によって「自主的」に行っているものです。
その際、公職選挙法151条の3「選挙放送の番組編集の自由」に基づき、放送で政党をどのように扱うか、例えば時間配分などについては自主的に決めています。
各党の衆参両院での議席数や、国政への参加の状況などを踏まえつつ、NHKのニュース・番組の編集方針に基づいて各党の時間配分を決めています。
議席数が少ない政党にも配慮する形で決めており、「公平・公正」を考慮して放送しています。
また視聴者の皆さまからは、「大政党を優遇しすぎだ」というご意見がある一方で、衆議院で多数を占め政権を担っている与党の時間がなぜ少ないのか」というご意見も頂いています。
NHKでは、こうした皆さまのご意見もふまえて、最終 的に各党の時間配分を決めていることをぜひご理解ください。

今後とも、NHKをご支援いただきますようお願いいたします。
お便りありがとうございました。

NHKふれあいセンター(放送)


回答はあらかた予想通りではありましたが、もちろん納得したわけではありません。
そもそもドキュメンタリーというアプローチで責任逃れしているわけですし。

選挙後の日本がどうなっていくのか。
正直、明るい展望は持てませんが、
それでも絶望しないこと。
考えるのをやめないこと。
気がついた人が声を発していくこと。
何らかの形で世の中に働きかけていくこと。
とりわけ私たち中年は、誰かにやってもらうことを期待する年代ではありません。
社会を育て、間違った方へ進まないよう舵取りする責任を負っているのです。
国がおかしくなっていくのを、ただ無為に眺めているわけにはいきません。

追伸:10月25日のツイッター、「知識人虐殺」に関する一連の考察に深く同意いたします。
そのようなこと、けっして許したくありません。
by 梅津 幸子 (2014-12-14 17:22) 

Mas-Yamazaki

梅津幸子さま:コメントありがとうございます。13日のNHKの選挙番組は、私は観ていませんでしたが、そんなに偏った取り上げ方をしていたとは知りませんでした。時間配分がかなり露骨に「首相周辺への迎合」を示していますが、言い訳の文面がいかにも形式主義的で、実質的には何も説明していないのと同じですね。

この国がどんな方向に向かっているかについては、私も梅津さんと同じように感じていますが、ご承知の通り、現実社会はスポーツなどとは異なり、試合終了の笛が鳴ってどちらかの勝敗が決まる、というものではありません。過去の歴史を振り返れば、社会の変化は良くも悪くも途切れずに続いていることを思い知らされます。ある世代で実現できなかったことでも、その世代が行ったことが土台になって、次の世代に引き継がれるということも多々あります。

そういった大きな流れを意識しながら、今後も気づいたこと、おかしいと感じたこと、疑問に思ったことは様々な形で意見表明し、理不尽に対抗するための行動も、自分なりに考えた上で死ぬまで行っていくつもりです。

「私たち中年は、誰かにやってもらうことを期待する年代ではありません。社会を育て、間違った方へ進まないよう舵取りする責任を負っているのです」というお言葉、全くおっしゃる通りだと私も思います。自分の趣味や娯楽で日々を過ごすことも大事ですが、もう「若い世代」「子どもの世代」「まだ生まれていない世代」のことも考えなくてはならない立場に自分はいるという自覚も必要ですね。
by Mas-Yamazaki (2014-12-28 20:36) 

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