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2011年6月20日 [ウエストウォール]

シックス・アングルズ別冊第7号『ウエストウォール』の売れ行きは、おかげさまで好調です。お買い上げいただいた皆様、ありがとうございます。ところで、私も今年の4月にお邪魔しましたYSGA(横浜シミュレーションゲーム協会)さんのブログで、『ウエストウォール』の退却ルールについて、疑問点が2つ指摘されていました。

YSGA(横浜シミュレーションゲーム協会) 例会報告 2011年6月12日

これらについて、日本版発行人の見解を以下に述べさせていただきます。なお、今回ブログ用に作成した図例は、YSGAさんのブログにあるものとは内容が一部異なっていることを、あらかじめお断りしておきます。

ブログ例図1.jpg

写真1は、ドイツ軍の攻撃が解決される直前の状況です。第15装甲擲弾兵師団第115装甲擲弾兵連隊第1大隊(15PzG/115/1)と、第26歩兵師団第77歩兵連隊第2大隊(26/77/2)が、第101空挺師団第506パラシュート連隊第1大隊(101/506/1)を攻撃します。結果は「Br」で、まず防御側の米軍の101/506/1が、ヘクス0424に1ヘクス退却しました(写真2)。

ブログ例図2.jpg

続いて、ドイツ軍の退却です。26/77/2は、ヘクス0724と0725のどちらでも退却できますが、0724を選択しました。しかし、15PzG/115/1の場合、ヘクス0527は米軍のZOC、0626は道路や小道のない湿地なので、どちらも退却して入ることができません。

ブログ例図3.jpg

この時、戦闘解決時に防御側ユニットの存在したヘクス0525に隣接する、ヘクス0625へと退却させる(写真3)ことが可能かどうか、というのが、YSGAさんの提起された疑問です。日本版発行人としていろいろと検討した結果、このような退却は「行えない」という明確化を追加すべきという結論に達しました。

一般的な作戦級ウォーゲームのいくつかでは、味方ユニットが存在すれば、たとえ敵ZOCであっても退却時に通過できるという規定となっていますが、この『ウエストウォール』はZOC関係のルールが厳しく、退却時には敵ZOCのヘクスにする味方ユニットを「押し出し」て退却することも禁じられています。これらの規定との整合性を考えると、本来「両軍が同時に行っている」はずの相互退却において、一方だけが不自然に有利になるような特典を付与するべきではないと思われます。

従って、標準ルールの7.78項として、以下のルールを追加します。

7.78 戦闘結果が「Br」の場合、その戦闘に参加した攻撃側ユニットは、たとえ防御側ユニットが全滅して除去されたとしても、戦闘解決時に防御側ユニットが存在したヘクスと、そこに隣接するヘクスに退却して入ることはできません。


もう一つ、こちらは「押し出し」に関する規定ですが、写真4のような状況を想定してみます。

ブログ例図4.jpg

15PzG/115/1と26/77/2が、101/506/1を攻撃して、「A1」という結果が出ました。15PzG/115/1は、道路や小道のない湿地ヘクスには退却できないので、ヘクス0526しか退却できるヘクスがありませんが、そのような退却を行うと、今度は26/77/2の行き場が無くなってしまいます。この時、26/77/2が15PzG/115/1を「押し出し(7.8項)」でヘクス0527に下げて、自分は0526に退却してもよいか、というのが、YSGAさんの提起された疑問でした。

これについても、日本版発行人として検討しました結果、そのような押し出しは「行える」という結論に達しました。上の明確化を考えると、こちらも同様に厳しい裁定を下してもよいかとも思いましたが、もし戦闘結果が「A2」であったなら、それぞれ0426と0527へ退却できる(0526を2ユニットが同時に通過することになりますが、戦闘後前進の「例」では複数ユニットが同一の戦闘で同一ヘクスを通過することが許されています)ので、「A1」よりも「A2」の方が所有プレイヤーにとって望ましいという不自然な効果を回避するには、この解決法がいちばん妥当であるように思われました。

以上のような理由により、標準ルールの7.87項として、以下のルールを追加します。

7.87 ある戦闘における結果の適用で、既に退却を完了したユニットを、同じ戦闘に参加した味方ユニットの退却を助けるために「押し出す」ことも可能です。この場合も、7.84項の制限が適用されます。


もし、この2つの解決法について、何かご意見等がありましたら、ぜひお聞かせください。
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2011年5月19日 [ウエストウォール]

シックス・アングルズ別冊第7弾『ウエストウォール』が出来上がってきました。

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コンポーネントをひととおり確認しましたが、今回もほぼイメージ通りの仕上がりです。チャートの色分けは、こんな感じ。

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現在、プレオーダー分の封入作業を進行中。この方々が、アルンヘムで皆様をお待ちしています。

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2011年5月18日 [ウエストウォール]

シックス・アングルズ別冊第7弾『ウエストウォール』の出版が目前に迫り、今日はプレオーダー特典の地図をコピーして、2つに折り曲げる作業を行いました。

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今回のプレオーダー用おまけ地図は、連合軍第12軍集団司令部が当時使用していた戦況図のコピー(部分、白黒A3サイズ)で、オランダからアルデンヌまでの領域をカバーしています。地図には、1944年11月18日時点での連合軍部隊(師団単位、軍団と軍司令部の境界入り)と、連合軍のG2(情報参謀)が把握していた限りでのドイツ軍部隊の配置が記されています。

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オランダ周辺。マーケット=ガーデン作戦は失敗しましたが、この時点で英第50歩兵師団はアルンヘムのすぐ南で戦線を張っています。損害の少なかった米第101空挺師団がその後ろにおり、ナイメーヘンの激闘で消耗した米第82空挺師団はフラーフェの西に下がっています。

supmap02.JPG

この時期でいちばん連合軍の部隊密度が高かったのは、ヒュルトゲンの森周辺でした。文庫『詳解 西部戦線全史』の地図74番(504ページ)と見比べると、当時の状況がより理解しやすいかも(ドイツ軍の第3装甲擲弾兵師団の兵科マークで隠れているのがデューレン)。

右上の太い線はライン川で、デュッセルドルフとケルンの二大都市がうっすら描かれています。ケルン市の西に第9SSと第12SSの二個装甲師団が「?」付きで書き込まれており、第1SSや第2SS装甲師団の位置も同様にあやふやな表記です。

これらの記載は、この時点で既に、連合軍の情報参謀がドイツ軍の主な装甲部隊の所在を完全に見失っていたことを示しています。彼らがSS装甲師団群の真の居場所を知るのは、約一か月後の12月16日になります。コピーの地図には入っていますが(一番上の写真でも読み取れるでしょうか)、アルデンヌの正面を守る米軍は笑ってしまうくらいにスカスカです。

A3サイズだと、さすがに自宅では無理で、コンビニ(住宅地よりコピー機利用者の少ない街道沿い)に行ってコピーする必要があります。幸い200枚を印刷する間、他の利用者は来ませんでした(大量コピーの場合、後ろで他の客に待たれるとけっこうつらい…)。

プレオーダーの発送は二年ぶり(前回は第13号の2009年7月)になりますが、WinからMacへのマシン切り替えで、以前に使っていたラベル印刷用のソフト(ヤマト運輸純正)が使えなくなったので、イラストレータでメール便ラベル用紙の宛名を手作業で作成(メールでいただいた文字情報をコピー&ペーストできるだけでも大幅な時間と手間の短縮です)し、封筒や郵便振替用紙なども一式揃えました。あとは現物の到着を待つのみです。

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シックス・アングルズ関連の告知用ブログ

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【おまけ】

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マイアさんのCD買ってしまいました。なんというプロモーション効果…。明日は、これを聴きながら封入作業を行います。
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2011年5月9日 [ウエストウォール]

今日は、いくつか告知をさせていただきます。まず、前回の記事でお知らせしました、ウォーゲーム・レトロスペクティブ旧作の緊急販売ですが、いずれのアイテムも応募多数により抽選(10面体サイコロを使用し、注文者数に応じて当選確率が均等になるよう振り重ねて行いました)販売とさせていただきました。せっかくご注文いただいたのに、選外となってしまった皆様、申し訳ありませんでした。

また、今回は締め切りまでの日数を少なくしてしまいましたが、連休ということで帰省や旅行でネット環境から離れておられた方も少なからずおられる、という点に配慮が至りませんでした。締め切りの後で何通もメールをいただき、その中には過去に何度もプレオーダーをして下さった方もおられ、己の思慮不足を反省している次第です。どうか、ご容赦いただければ幸いです。

それから『ウエストウォール』の校正も最終段階となったこともあり、とあるFTPクライアントソフトをインストールして、とりあえず「mas-yamazaki.com」のサーバとは通信が回復しました。試験的に、前回の記事でご紹介した「ウエストウォール 日本版発行人の制作ノート」のPDF版を公開しました(記事タイトルをクリックまたはタップしてください)。ただし、シックス・アングルズの公式ページを置いている「mas-yamazaki.net」の方とは、いまだ通信途絶の状態なので、こちらのサイトはしばらく更新不能となります。

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ウエストウォール』の発行部数ですが、今回も版権所有者であるデシジョン・ゲームズ社との契約により、800部の限定生産となります(告知で記載漏れとなっていました)。プレオーダーの募集は、店頭発売日前日の5月24日午後11時59分までとさせていただきますが、プレオーダー分の発送は5月20日に開始しますので、5月19日までにいただいたオーダーは、この日に発送できます。

今週は『ウエストウォール』校正の仕上げと、レトロスペクティブ第8弾のマップ制作(ゲームタイトルは『ウエストウォール』巻末の次号予告に書いていますが、発表はもう少しお待ちください)、歴史群像誌の次号記事「カダフィ伝」執筆などを行う予定です。前年の反動というわけでもないですが(笑)、2011年はゲーム出版事業に力を入れる予定で、最低でも『ウエストウォール』含め2作、うまくいけば『ベアズ・クロウ』と合わせて3作を出版したいと考えています。もちろん、1つ1つの製品を丁寧に仕上げるという基本方針は今まで通りです。
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2011年5月4日 [ウエストウォール]

ウォーゲーム・レトロスペクティブ第7号『ウエストウォール』は、予定どおり今月下旬に発売できそうです。それに先立ち、今回は本誌に収録した「日本版発行人の制作ノート」を公開します。

いつもはPDF形式で公開していましたが、未だ適当なFTPソフトが入手できておらず(正確には、発売直前の重要な時期にネット用マシンが不調になるリスクを避けて、新しいソフトのダウンロードを延期しています)、JPEG画像での公開としました。下の画像をクリックすると、文字を判読可能な大きさの別画像が開きます。

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あと、不良パーツの交換用として書庫の片隅に保管していた、過去のレトロスペクティブ製品の予備コピーを、一般に販売することにしました。新品のパッケージを入手できるのは、これが最後の機会になるかと思います(あとは資料用として各アイテム1部ずつしか手元に残さないので)。今回販売対象となるのは、以下の5作です。タイトルの右にあるのは、今回の販売部数です。

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第1弾『スターリングラード攻略』 2部


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第2弾『バルジの戦い』 1部


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第3弾『クルスク大戦車戦』 1部


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第5弾『戦略級 日露戦争』 3部


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第6弾『激闘ノルマンディ』 3部


価格は『スターリングラード攻略』と『バルジの戦い』『激闘ノルマンディ』が税込み6090円、『クルスク大戦車戦』と『戦略級 日露戦争』が税込み7140円です。送料(宅急便)は無料です。

購入を希望される方は、商品名とお名前・送付先の郵便番号・住所・電話番号をメールで下記までお送りください。
2008@mas-yamazaki.com


5月5日(明日)の午後11時59分まで、ご注文を承ります。お一人様、1アイテムにつき1部までということでお願いします(複数アイテムのご注文はOKです)。ただし購入希望者が多数の場合は、抽選とさせていただきますので、ご了承ください。数が少なくて申し訳ありません。




《おまけ》
妻に教えてもらいましたが、すごくいいTVCFです。ぜひ九州以外の地域でも、テレビで放映してほしい。




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2011年4月20日 [ウエストウォール]

突然ですが、今日から一週間、タイ方面に出張してきます。その間、ネット環境には基本的に接続しない(できない)予定ですので、今日から4月27日までにいただいたメールへの返信は、4月28日以降になります。ご迷惑をおかけして申し訳ありませんが、なにとぞよろしくお願いいたします。

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ウエストウォール』のプレオーダーは、順調に延伸中です。ご注文いただいた皆様、ありがとうございます。レトロスペクティブ第9弾の契約交渉も大詰めに入っており、『ウエストウォール』本誌の巻末にはゲーム名を入れる方向で作業を進めています。

近々、本誌に収録する「日本版発行人の制作ノート」(2ページ)をPDF形式で公開しようと思うのですが、その前にまずはOS 10.4で稼働するFTPソフトを見つけないと…。

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2011年4月15日 [ウエストウォール]

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シックス・アングルズのウォーゲーム・レトロスペクティブ第7弾 『ウエストウォール』のプレオーダーを正式に開始しました。いつもは、ホームページで専用ページを作っていますが、今回はブログの別アカウントでシックス・アングルズの告知専用ブログを開いて、そちらで情報や見本画像(地図、ユニット、チャート)などを掲示しています。

http://six-angles-info.blog.so-net.ne.jp/

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先日の記事でも少し触れましたが、ずっとネット関係の用途に使っていたWindows 2000のマシンが使用不能になってしまった影響で、データをサーバに送信するためのFTPソフトも使えなくなり、現在新しいマシン(Mac G4)用のFTPソフトを探しているところです。なので、当面は上のブログでプレオーダーの告知などを行います。

5月20日にプレオーダー分の発送を行い、5月25日に店頭発売となる予定です。よろしくお願いします。
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2011年3月21日 [ウエストウォール]

今日は先週に引き続き、シックス・アングルズ別冊第7号 『ウエストウォール』 の一作「レマーゲン」の検証プレイテストを、石田さんと私の自宅で行いました。

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この「レマーゲン」は、 『ウエストウォール』 に収録される4つのゲームの中で、最もプレイバランス面での「悪名が高い」ゲームかもしれません。実際、オリジナルのSPI版でも、ルール巻末に、この戦いは「アメリカ軍が負けることなど、まずあり得ず、ゲームの中でならたまに起きるかもしれない程度」であったと書かれています。

オリジナルのSPI版では、史実シナリオと仮想シナリオの二本が収録されており、史実シナリオは実際に「ソロプレイでの練習用」と割り切った形でしか、遊べないようなバランスとなっています。ただし、1日3ターン(うち1ターンは戦闘が発生しない「夜間ターン」)で、計10日間(=30ターン)という、一見すると長すぎるように見えるターン数でも、史実シナリオであれば(ドイツ軍は弱体でほとんど対処できないため)慣れれば2時間ほどで終了すると思います。

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一方、仮想シナリオの方は、ドイツ軍がもう少し迅速に対処して増援を送り込んでいたら、という状況設定のゲームで、ドイツ軍の増援スケジュールが早まってバランスの偏りがある程度是正されています。ただ、このシナリオを最初そのままのルールでプレイしてみたところ、最初のルーデンドルフ鉄橋をめぐる戦いに関するルール規定に不備とおぼしき点が見つかり、何らかの修正の必要があると思われました。

その問題点とは、鉄橋の対岸が防御効果の高い「荒地ヘクス」なので、史実のように米軍の第9機甲師団第27機甲歩兵大隊が鉄橋をうまく押し渡ることに失敗してしまう可能性が少なからず存在することでした。鉄橋の対岸に対する成功率3分の1の攻撃が、第4ターンまでの計3回(第2ターンは夜間なので攻撃不可)で成功しなければ、ドイツ軍は対岸の守備隊を防御力の弱い工兵部隊から比較的強い装甲擲弾兵(史実シナリオよりも登場が早くなったので、すぐに鉄橋へと到達する)と交代させ、以後は米軍の鉄橋越しの攻撃が成功する可能性がほぼゼロとなってしまい、ゲームが崩壊してしまいます(下の写真を参照)。

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ちなみに、史実シナリオをプレイした時には、米軍はようやく第7ターンになって、鉄橋の対岸に橋頭堡を確保できました。ドイツ軍の増援登場が遅い(橋を守る工兵以外の最初の増援は、第7ターンにようやく地図端から登場)ので、米軍はこれでも充分に対処可能でした。

そのため、いろいろと対応策を検討した結果、日本版選択ルールとして「第1ターンから第4ターンまでの間は、鉄橋の対岸ヘクスは戦闘に関してのみ、平地と見なす」というルールで、最初からプレイをやり直したところ、SPI版の仮想シナリオは「対戦用ゲームとして適切に機能する」ことが確認できました。米軍もそれなりに前進に苦戦し(つまりワンサイドではなくなり)、またドイツ軍も反撃や砲撃支援の配分など考える余地が大きくなって、それぞれが楽しめる(または苦しめる)ゲームに仕上がっていると思います。

ちなみに、この日本版選択ルール付きでSPI版の仮想シナリオをプレイしたところ、全30ターンで約5時間かかりました。マストアタックのシステムなので、広範囲に戦闘を仕掛ける(そうせざるを得ない)展開になると、攻撃配分(牽制攻撃と主攻撃の分け方)を熟考しないといけないので、けっこう時間がかかり、脳も(楽しみつつ)疲労します。

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また、鉄橋の対岸は「道路ヘクスサイドの無い荒地ヘクス」であり、SPI版の標準ルールの移動制限(車輌ユニットは道路/小道ヘクスサイド沿いでなければ、荒地や森、高地ヘクスに進入できない)のままだと、米軍の第9機甲師団所属ユニットは強行渡河不能となってしまうので、日本版では「ヘクス0616(ルーデンドルフ鉄橋)から0716への進入(移動、戦闘後前進)は、道路や小道が通じていなくても、3移動力さえ消費すれば(戦闘後前進の場合はもちろん不要)、車輌ユニットでも進入可」という追記を挿入しました。

今回の「レマーゲン」の検証テストと日本版選択ルールの効果確認が完了したことで、製作作業面の大きな峠を越えたことになります。このまま順調に進めば、5月下旬発売という目標を達成できそうです。正式なプレオーダーの告知も近々行いますので、興味のある方はぜひ楽しみにしていてください。

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2011年3月14日 [ウエストウォール]

東北各県を中心に、北海道や関東、上越などで、今回の地震と津波の被害に遭われた方々に、心よりお見舞い申し上げます。余震や発電所の問題など、まだ進行中の部分もあり、また生活上の苦難に直面しておられる方も多いかと思いますが、どうか心を強くお持ちになってください。

そういった方々の中の、たとえお一人にでも精神面でお力添えできれば、との思いも込めて、今日からブログを再開しようと思います。

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昨日の日曜日、自宅にてシックス・アングルズ別冊第7号 『ウエストウォール』 の「ヒュルトゲンの森」検証プレイを行いました。コンポーネントのチェックとルール上の不備、バランス確認などが主眼でしたが、このゲームは標準ルールだとアメリカ軍の圧勝となる展開が多く、ゲームバランスが悪いとの評判があるようです。

実際、「隠(なばり)ゲームクラブ」で一緒にゲームをプレイしているKMTさんからも、同様の感想が寄せられました。このバランス上の問題をどのようにして解決すべきか考えながら、石田さんとゲームを何度もプレイした結果、その原因とおぼしきルールを特定できたように思います。

このゲームでは、米独両軍の砲兵ユニットと米軍の航空支援ポイントについて、使用上の「上限」が定められているのですが、どうもこの米軍に対する制限が、デザイナーの考案した意図と違う形で最終版のルール文面になっているのではないか、と思われます。

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例えば、SPI社の英文ルールでは、アメリカ軍は自軍プレイヤー・ターンの戦闘フェイズにおいて、「個々の戦闘」で最大「4ユニットまで」砲兵ユニットを投入でき、さらに「最大5航空支援ポイント」まで投入可能というルールになっています。しかし、実際には1つの戦闘でこれだけ膨大な火力を投入すれば、大抵の場合は圧倒的に攻撃側が有利な戦力差(このゲームは「差」=ディファレンシャルの戦闘結果表を使用)となり、米軍は史実のような苦戦と出血を伴わず、悠々と(それも前線の数か所で同時に)ドイツ軍を押し込むことが可能になります。

言い換えれば、英文ルールに書かれているような(緩い)規定では、米軍の砲兵火力や航空支援力を抑制する「制約」として、全く機能していない、ということです。ちなみに、米軍の歩兵大隊は、攻撃力が2で防御力が3です。砲兵を4ユニット投入すると、攻撃力を最大で8追加でき、さらに5航空戦力ポイントを投じれば、火力支援だけで13(歩兵大隊6.5個分)となりますが、戦闘結果表の最も攻撃側に有利な戦力差は「プラス12」です。

特に「威力が過大」と思われるのが、航空支援ポイントのルールで、1ゲームターンに20ポイント使用可能というのが英文ルールの規定ですが、これだと計4箇所に5ポイントずつ突っ込むことができ、米軍はノルマンディのヤーボ(戦闘爆撃機)も霞んでしまうほどの圧倒的な航空戦力のおかげで、ドイツ軍を各所で圧倒、というゲーム展開となります。

しかし、実際のヒュルトゲンの森での戦闘がどうであったかといえば、航空戦力や砲兵火力をふんだんに駆使した米軍が圧勝したわけではなく、逆にドイツ軍の巧みな防御支援砲撃によって予想外の出血を強いられ、部隊の前進は全く捗りませんでした。

例えば、『Strategy & Tactics』誌の第54号に掲載されたヒストリカル・ノート(日本版にも翻訳を収録)によると、ヒュルトゲンの戦いは「秋の深まりと共に、午後遅くになると森には深い霧ともやが立ち込めるようになり、すべてのものを覆い隠してしまった」という天候下で行われており、ノルマンディにおいて見られたような圧倒的な「ヤーボの猛威」は、この戦場には事実上存在していませんでした。

huer2.JPG

そこで、日本版選択ルールとして、英文の専用ルール11.2項と11.4項を、次のように変更してみました。

  1. アメリカ軍は、個々の戦闘ではなく、自軍の戦闘フェイズ全体で、計4個まで砲兵ユニットを使用可。
  2. アメリカ軍は、個々の戦闘ではなく、敵軍の戦闘フェイズ全体で、計3個まで砲兵ユニットを使用可。
  3. ドイツ軍の砲兵については、11.3項をそのまま使用。
  4. アメリカ軍は、ゲーム全体を通じて、計20ポイントの航空支援ポイントを使用可。
  5. アメリカ軍は、1回の自軍戦闘フェイズで(つまり1ターンに)、5ポイントまで航空支援ポイントを使用可。敵軍戦闘フェイズでは使用不可。

あと、11.12項も「隣接して直接戦闘に参加する砲兵ユニットは、計算に含めない」という風に変更する必要があるようです(ドイツ軍の砲兵ユニット5個がそれぞれ米軍ユニットと隣接していたら、等の状況が考えられます)。

試しにこの修正ルールでプレイしたところ、米軍の攻撃力が大きく抑制されて、進撃速度がほぼ史実通りとなった上、両プレイヤーとも考える要素が増えて(特に米軍プレイヤーは航空支援ポイントの配分を慎重に考えないといけなくなり)、ゲームとしてかなり面白くなったと思います。米軍の損害も、低比率戦闘の強制によって必然的に生じるようになり、勝利得点のバランスも好転したように思います。

今週末は、「レマーゲン」の検証プレイを行う予定です。
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2011年3月4日 [ウエストウォール]

今週は、シックス・アングルズ別冊第7号 『ウエストウォール』 の製作作業がだいぶ進展しました。

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改めてご説明するまでもないかと思いますが、このパッケージは同一の標準ルールを共有する、1944~45年の西部戦線をテーマとした、ハーフサイズのシンプルな作戦級ゲーム4個のセット(クォードリ)で、「システムの根幹を成す共通の標準ルールを覚えたら、あとは専用ルールを参照するだけで4つのゲームを気軽にプレイできる」というのが、一番の売りでした。

けれども、20年来のベテラン作戦級ゲーマーの方ならご存知のとおり、実はこの「標準ルール」と「専用ルールの切り離し」というのが、少々曲者でした。なぜなら、各ゲームのルールが8割方同じだとなると、逆に残りの2割くらいの「違い」について、ゲームのテーマが類似していることもあり、このゲームではどういう規定だったかな、という風に、頭の中で混乱しやすいという欠点も併せ持っていたのです。

例えば、増援登場の際の「追加累積移動力(増援ユニットを1つの地図端ヘクスから登場させる際、2番目以降に登場するユニットが、そこに連なる地図外の仮想ヘクスに応じた追加移動力を消費する必要があるか否か)」や、敵ZOCの登場ヘクスに登場できるかどうか、所有プレイヤーが増援の登場を後のターンまで意図的に遅らせることが許されるかどうか、などの点で、この4つのゲームでは扱いが異なっています。

SPI社から出版された多くのクォードリ・ゲームと同様、『ウエストウォール』 も、4つのゲームで4人のデザイナーが腕を競うという「競作」形式をとったため、「標準ルール」以外の部分に関して、デザイナーごとの「タッチ」や認識の違いが反映してしまっているようです。ちなみに、各ゲームのデザイナーは、「アルンヘム」がジェイ・ネルソン、「ヒュルトゲンの森」がハワード・バラシュ、「バストーニュ」がラリー・ピンスキー、「レマーゲン」がスティーブン・パトリックです。

こうした問題点を解消するため、日本版では増援登場や勝利得点計算のルールに関して、各ゲームの規定が一目でわかるような表を追加で用意してみました。

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とりあえず、5月発売を目標に、鋭意作業を進めています。正式なプレオーダーの募集も、近日中に開始する予定ですので、興味のある方はぜひ楽しみにしていてください。
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